ホスピタリティを最大限に発揮し、 お客様の快適な乗降と定刻運航を目指す

学生時代に取り組んだこと

子どもの頃から航空事業に関わる仕事に就くのが夢でした。そのため、英語はもちろん、ホスピタリティや観光などの授業が充実している多摩大学へ進学。関連科目を数多く履修し、航空業界に特化した就活対策講座も受講しました。

学生時代に最も印象に残っているのは、3年次のベトナムインターンシップです。英語力を試すいい機会ですし、経済成長著しいベトナムへ行き、アジア情勢をこの目で確かめたいという思いで参加しました。内容は現地の人材派遣会社での営業業務で、電話でアポイントメントを入れ、派遣先の開拓に行く、というもの。慣れない英語で懸命に説明するのですが、アポすら取れない日々。「仕事をするとはこういうことなのだな」と大きな挫折感を味わいました。しかし、何か成果を残して帰らないとベトナムまで来た意味がありません。ベトナム人の上司や同僚の電話のかけ方を真似る、営業先に同行するなど試行錯誤を繰り返した結果、最終的に成果を挙げることができ、自分に自信がつきました。

現在の仕事について

念願の航空業界に就職し、旅客サービス部門でグランドスタッフとして働いています。羽田空港で搭乗手続きカウンター業務、保安検査場責任者業務、搭乗ゲート業務などを担当し、お客様のスムーズなご乗降や定刻出発に努めるのが主な仕事です。入社3年目にはゲート責任者の資格を取得。限られた時間の中、搭乗口で情報を迅速かつ正確に把握し、チームスタッフへ指示を出し、担当便を送り出しています。翌年には国際線も担当できる資格を取得し、今は国内線・国際線を同程度こなしています。この仕事には数多くの社内資格があり、スキルアップするにつれ業務の責任も増していきますが、さらなる上位資格を目指して日々勉強と研鑽を積んでいます。

仕事のやりがいは、なんといってもお客様の笑顔と「ありがとう」のお言葉です。私たちの対応ひとつで、お客様の旅の始まりと終わりが素晴らしいものになるはず。お客様が求めるものは多種多様ですが、お一人おひとりに合ったサービスを提供するのが私たちの使命です。

社会人になってからの試練をどのように乗り越えたか？

新型コロナウイルス流行の渦中での入社だったため、研修で学んだことを現場で実践しようにもお客様がいない状況が長く続きました。「このままでは自分がなりたいグランドスタッフ像にたどり着けない！」という焦りや不安。これはかつて経験したことがないものでした。しかし、同期入社の仲間とともに主体的に勉強会を開催し、先輩との交流会を持つなど、お客様が戻ってこられたときに役に立てる人材になれるよう努力と工夫を重ねました。もちろん、流行の波が何度も繰り返されるたびに、自分の将来への不安がなかったかといえば嘘になります。しかし、私たちは全力で備えて、お客様が戻ってこられる日を待つしかありません。この試練を通じて、自分に忍耐力がついたと感じます。

今、空港は再びお客様の姿で活気づいています。ゲート責任者になってから各業務のつながりが理解できるようになり、より丁寧に仕事ができるようになりました。国際線の業務にも携われて「頑張るぞ！」という思いでいっぱいです。本当に仕事が楽しくて仕方ありません。

  ※ご登場いただいた方の所属や肩書は取材当時のものです。このインタビューは2024年1月に実施いたしました。