卒業生Interview
徹底分析。多摩大の志

ゼミで学んだ強靱な発想力と構想力で小豆島のオリーヴを世界へ。

profile

2004年3月、経営情報学部卒業。卒業と同時に東京都内の出版社に勤務。マスコミの一端を担うことで、出版・広告やプロモーション・PRなど一連の業界知識を身につけた。2007年に故郷の小豆島に戻り、家業を継ぐ。現在は副社長として、新たなビジネスモデルづくりに取り組んでいる。

学生時代に取り組んだこと

多摩大学に入ろうと思ったのは、望月照彦先生と私の父との出会いがあったから。父が望月先生の著書に感銘し、事業の相談に行って以来、望月先生と父とは30年来の縁。私も先生にお会いする機会があり、すぐに先生が持つ不思議な魅力に引き込まれました。入学後はもちろん望月ゼミに。このゼミは、学生たちも個性的で、40歳代の方がいたり、すでに起業されている方がいたりと、とても刺激的でした。また、ゼミでは必ず4~5人のチームでプレゼンを行うのですが、先生は、ダメ出しをしません。いいところだけを見つけて褒めてくれるんです。「ここをさらに深めるといいんじゃないかな?」とさりげなくアドバイス。新たなアイデアを引き出してくれます。自分たちに足りない部分を自然と補ってくれる指導の仕方は本当に勉強になりましたね。アイデアやコンセプトを引き出す発想力を身につけることができました。さらにゼミ合宿で行った栃木県足利市のココ・ファーム・ワイナリーでの経験も、将来のビジネス上のヒントに繋がっていきました。

学生時代に取り組んだこと
「香川・愛媛せとうち旬菜館」(東京・新橋)でのイベント「秋の美食美容体験ができる、オリーヴの森。」会場にて

社会人になって想うこと

実家では、父が小豆島のオリーヴを扱う「小豆島ヘルシーランド」を運営しており、オリーヴの化粧品や健康食品などの製造・販売を手掛けています。私は大学卒業後、出版社での勤務を経て小豆島へ戻り、兄とともに父の仕事を継ぎ、現在は取締役副社長としてマーケティングや販売を担当しています。当社は、小豆島にオリーヴ畑を持ち、土づくりから苗の植え付け、秋の収穫まですべて手作業で行っているのが特徴です。ただ小豆島で取れるオリーヴだけでは限界があります。そこで海外へも目を向けることにしました。ちょうどゼミで訪れた足利のココ・ファームでは、自家畑だけではなく、海外にも契約農家を持っており、オーストラリアなら季節が逆なので取れる時期も違うという話を思い出しました。オーストラリアの契約農家との取り引きは、それがきっかけです。その後、契約農家はフランスへと広がり、次のステップは、当社のオリーヴ製品を海外へ輸出すること。この冬から中国・上海でのテスト販売を計画しています。望月ゼミで培ったアイデアは、私の志として血肉になり、いま小豆島の発展に寄与していると自負しています。

思い出の一枚

ココ・ファーム・ワイナリーへのゼミ合宿

足利のココ・ファーム・ワイナリーで撮影した一枚です。このワイナリーでは、知的障害を持った人たちが一生懸命にワイン作りに励んでいます。その姿にとても感動し、清々しい気持ちになったことを今でも覚えています。九州沖縄サミットや北海道洞爺湖サミットでも振舞われたというココ・ファーム・ワイナリーのワインが、その後の家業でのヒントに繋がるとは当時は思ってもいませんでした。

コレが私のマストアイテム

「小豆島ヘルシーランド」のオリーヴ化粧品

私たちのオリーヴは、「乳酸微発酵」という特許製法で造られています。搾油する前のオリーヴの実を発酵させることで、甘いオリーヴの香りを最大限に引き出すことに成功。さらに1.5ミクロンという細かいろ紙で、時間をかけて一滴一滴自然ろ過し、肌になじみがいいと好評を博しています。小豆島をはじめフランスやオーストラリアの契約農家から原料となるオリーヴを集めて、この特許製法で製造しているこだわりの一品です。

  ご登場いただいた方々の所属や肩書きなどは取材当時のものです:このインタビューは2013年10月に実施いたしました

最新の記事

2019年以前の記事

多摩大学 在学生の方へ

掲載の多摩大学卒業生に個人的にコンタクトをとりたい場合は多摩大学 キャリア支援課にご相談ください。

TOP